ハイレゾ録音もできるエントリーPCMレコーダー「PCM-A10」をさわった。
リニアPCMレコーダー PCM-A10 ソニーストア価格19,880円+税
10月6日(土)に発売された、PCMレコーダー「PCM-10」。先代ICD-SX2000よりも、サイズダウン、機能アップなども盛り込み、なのに1万円お安くなったという、「攻めた」モデルだ!
「初心者でも手軽に本格的な音楽録音ができる」
と、ソニー公式サイトも書かれてるとおり、実際に使ってみると、確かに!
簡単な操作で、かなり本格的な録音ができるのだ。
●基本操作
「戻る/ホーム」ボタンがあるが、通常押しで「戻る」、長押しで「ホーム」。
ソニー製品では、長押しの場合は横長楕円マークがついている。直観的でわかりやすい。
このホームメニューを使って、基本操作を行う。
↑ホームメニューは、全部で、6画面(6機能)。
・ミュージック
PCから転送した音楽を再生する
・録音したファイル
本機で録音したファイルを再生
・録音
録音画面を表示。
・Bluetooth
REC Remoteや、Bluetooth機器接続(ワイヤレスヘッドホンや、アクティブスピーカーなど)
・各種設定
・○○画面へ
画面をひとつ戻る
こらら6つの機能の画面ですべての操作が可能。操作に困ったら、戻る/ホームボタンを長押しすれば、このいずれかの画面になると覚えておけば、迷子にならない。
↑ミュージック機能は、ウォークマンのように使える。
再生時、音程そのままで再生速度を可変できる「デジタルピッチコントロール」や、「書き起こし用再生」、A-Bリピート、音程調整などもできる。内蔵スピーカーも搭載しており、ヘッドホン無しですぐにその場で確認できるのも便利だ。
6つの機能それぞれで、オプションボタン押下で、細かい設定が可能。
↑録音機能で、オプションから、録音モード(音質)を設定してるところ。
操作もシンプルだし、画面、文字の視認性も高く、使いやすい。なにより、完全日本語対応!
●リハーサル機能が、秀逸
録音する際、録音レベル調整は非常に重要で、小さい音なら、録音レベルをあげてやらないとノイズが目立つし。かといって、録音レベルをあげすぎると、音割れするし。少しでも高音質録音したいなら、最大音量にあわせて、録音レベルをぎりぎりまで上げてやりたい。当然、素人ではかなり難しい。
そこで、リハーサル機能の出番だ。
録音停止中 or 録音スタンバイ中に、リハーサルボタンを押す。そののタイミングは、
「最大音量と思われる箇所」!!
その箇所を1分程度リハすると、自動で録音レベルを調整してくれる。
このリハ機能を使えば、自動的に最大音量にあわせてレベル調整してくれるので、エンジニアが調整したかのごとく(いいすぎ?^^;)、めいっぱいの音量で録音できるので、ノイズ面でも有利で、高音質録音が簡単にできるのだ。
●こだわりのステレオマイク
↑X-Yポジション
↑ワイドステレオポジション
これらの他、左右のマイクをまっすぐにした「ズームポジション」と。
左右のステレオマイクが可動することで、様々な集音が可能。
・X-Yポジション
スタジオでの音楽録音に最適。自然で奥行のある録音ができる。
・ワイドステレオポジション
会議、ホールでの演奏、講演会、野外での鳥の声など、、、左右に広がりのある録音ができる。
・ズームポジション
ボイスメモ、インタビューなど。特定方向の録音に。
実際に録音してみた。
わかりやすいように、1つの音源を3つのポジションすべてで録音比較試聴してみた。
音源は、店長野田自身の声と、、、シアタールームのスピーカーでのジャズ音源。
もうね、3つのポジションの解説のとおり!店長野田の声は、ズームポジションだと、周りの雑音が入りづらいし、あえて、ワイドステレオポジションにすると、まわりの音もまとめて録音される。すげー面白い。
スピーカーからの音源は、やはり、X-Yポジションがいい。
それぞれのポジションのおすすめどおりの結果でございました。。。
ってことで、リハーサルボタンで、抜群の録音レベルになったとはいえ、このマイクのポジションのチョイスを間違うと、意図しない録音になる。マイクポジションのチョイスが、肝っすね!
●その他
●スマホからリモートできるアプリ「REC Remote」
ソニー得意のNFCを使った、ワンタッチ接続にも対応。Bluetoothで、スマホと接続して、このアプリをインストールしておけば、スマホから、操作が可能に。
録音操作の他、録音設定も操作できる。リハーサル機能も使える。
録音対象に少しでもPCMレコーダーを近づけつつ、自分自身は、スマホを使って離れたところから操作ができるわけだ。
●「Sound Organizer2」
「Sound Organizer2」、、、なかなかお利口なソフト。
「テレコ」時代には、カセットを入れ替えれば、どんどん録音できてたけど、「ICレコーダー」時代になってからは、、、メモリーフルになったら、どうすればいいのか困る人も多く。。。
このソフト使えば、手軽に「PCM-A10」からパソコンへ録音データをコピーし、さらに、その録音データを「音楽CD」「MP3 CD」「データディスク」にできちゃうのだ!
↑パソコンとの接続も簡単。側面のレバーをシュッとスライドさせると、シュパンッと、USB端子が出てきて、そのままパソコンへ接続できる!
●レコーディングテクニックガイド
↑初心者が本格的な音楽録音をする際のコツや、楽器やシーン別のおすすめの録音方法を解説する「レコーディングテクニックガイド」を付属。
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今や、スマホで手軽に録音ができる時代。が、マイク性能、操作性、、、そもそもの録音品質を考えると、やはり、専用機には到底およばない。「PCM-A10」は、先代より1万円もお安くなったにも関わらず、着実な進化を遂げた、良品だ!ボイスメモから、本格的な音楽録音まで、幅広く使え、サイズもコンパクト。日頃からそっとバッグに忍ばせて持ち運ぶのもいいかもしれない。
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