バランス対応ストリーミングWALKMAN「NW-ZX507」実機レビュー全3回<音質、USB DAC接続編>
ウォークマンZX500シリーズ NW-Z507 ソニーストア価格80,000円+税
カラバリ:ブラック/シルバー
11月2日(土)発売
>ソニーストア
>当店ブログ「ウォークマン「NW-A500シリーズ」発表」
ZX507実機レビュー3回目。とりあえず、「発売前」の実機レビューは今回で最後。
今回は、音質と、、、真っ先にお問い合わせいただいた、USB DACとの接続についてチェックしてみる!
●音質(バランスのみ。アンバランスまでエージングする時間余裕なかったので)
↑200時間のエージングが必要と、本体プリインストールの「高音質ガイド」に明記されてる。
一般の方が、実機試聴できるのは、ソニーストア各店舗のみ、のはず。
そして、その店頭展示されてる実機は、恐らく、エージング200時間が完了する前に、展示開始してるはず。
ということで、展示開始直後に試聴した方々よりは、エージングが進んでから試聴した方のほうが評価は高いはず。
ということを踏まえて、今回の実機レビューでは、できるだけ200時間に近い状態で、最終試聴してみようと思いつつ、、、結局は、120時間程度で、最終試聴を行ったので。(100%の実力じゃない状態で試聴したっていうこと。。。)
では、、、音質について個人的に感じたことを。。。
エージング前。やはり、WM1シリーズ、ZX300のそれと同じような第一印象。「こもってる」
数分の試聴後すぐに、こりゃいかんと、即エージングを開始。
そして、100時間経過後に、再試聴。格段によくなった。全体的にすごく見晴らしがよくなった印象で。
さぁ、どうせなら、いけるところまで、エージングしてしまおう!それが、120時間少々。
では、エージング120時間少々でのインプレッション。
ZX300より、低域アタック感がある。いつものドラムソロ音源を聞くと、心地よさすら感じる。輪郭がシャープというよりは、立ち上がりがよくて、濁りのない低音だ。
ボーカル域の伸びや透明感は、エージングによる効果を最も感じた点だが。まだ200時間完了に到達してないこと、ZX300との比較と、、、まだ伸びしろを期待してしまう。
ということで、最終判断はまだ早いが、よりクリア、より力強くなった。ZX507は、こんな印象。
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●W.Musicアプリ以外のハイレゾ再生について
「ハイレゾ音源は48 kHz /16 bitのダウンコンバート再生になります」
↑これが、ZX500シリーズ公式サイトに書かれていて、各方面ざわついたが・・・。
W.Musicアプリと、Amazon music HDで、全く同じ条件のハイレゾ楽曲(24bit/96kHZ)を聴き比べてみたが。
数値ほどの違いは感じられず、むしろ、ダウンコンでよくこの音質が出るな。。。と感心したくらい。
さらに、そのダウンコン状態で、DSEE HXオンで、、、さらに感心。
とはいえ、やはり、ダウンコンバートされるのは、気持ちのイイモノではなく、、、
Androidの影響もあるような気がするが、アップデートで改善できるよう、ソニー開発者さんのがんばりを是非是非お願いしたいm(_ _)m
●USB DAC接続について
まず、、、Android機との、USB DAC接続について、理解しとかないといけないのが。。。
「Android機は、必ずしも、オリジナル音質で、USBデジタル出力されるとは限らない」
ということだ。
話をスムーズに進めるために、「オリジナル音質のまま出力することを、ビットパーフェクト出力」というので、ご記憶を。
最新スマホ、「Xperia 1」ですら、いまだに、純正音楽再生アプリ「ミュージック」を使っても、ビットパーフェクト出力されないのだ。ダウンコンされるのだ。が、ビットパーフェクト出力が可能なアプリを使うことで、解決できる。つまり、、、アプリによって、ビットパーフェクト出力が可能かどうかが決まるのだ。
そのため、スマホをプレーヤーとして、USB DAC接続で音楽を楽しむヘビーユーザーさんたちは、好みの、「ビットパーフェクト出力」が可能な「音楽再生アプリ」を使用している。
店長野田は、「USB Audio Player Pro」という有料アプリを使ってきた。(1,000円はしなかったと思う)
その手のアプリであれば、↑こういう設定があるので、ビットパーフェクト出力が可能。
ということをふまえて。
まず、Android機である、ウォークマンZX507が、USB DACと接続できるのか?
Yes!!!
↑TA-ZH1ESにつないだところ、こんなアラートが表示され、OKすると、デジタル出力されるようになった。
ちなみに、別のアプリに切り替える場合は、いったん、Type-Cケーブル抜き差しが必要だった。
では、、、「入力フォーマットが表示される、TA-ZH1ES」を使って、検証してみよう。わかりやすい!
↑使用アプリ:W.Musicアプリ DSD2.8MHzを、そのままの音質で出力できた。
↑使用アプリ:W.Musicアプリ 非ハイレゾ音源16bit/44.1kHz そのまま出力できた
↑使用アプリ:W.Musicアプリ 24bit/88.2kHz そのまま。
さすが、ウォークマン純正アプリ「W.Music」だ。ローカルでも、USB出力でも、オリジナル音源のまま再生できた。
当然、ビットパーフェクト出力可能な、「USB Audio Player Pro」アプリでも、同じ結果。
↑Amazon music HD 24bit/96kHZ そのまま???
ほほー、ローカル再生のような、ダウンコンバート16bit/44.1kHzじゃないぞ。ちょっと期待できるか???
↑Amazon Music HD 16bit/44.1kHz あれ、、、24bit/96kHz。
続けて、いろんな音源再生したけど、どれも、24bit/96kHz出力だった。
↑Hulu え、、、またまた、24bit/96kHzだ。
まさか・・・
↑Androidの通知音はどうだろう やっぱり、24bit/96kHzだ。
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●USB DAC接続のまとめ
ZX507を、USB DAC接続した場合。
・純正アプリ「W.Music」は、音源そのままの音質でUSB出力可能
・ビットパーフェクト出力可能なアプリの場合、音源そのままの音質でUSB出力可能
・上記2種類のアプリ以外、、、24bit/96kHzに固定されUSB出力可能
●今回のまとめ
W.Musicアプリ以外では、ローカル、USB出力共に、制限があるが。
Androidによる影響が大きいような気がする。
まずは、ローカル、その次に、USB出力の優先順位で、是非、音源そのままの再生ができるようにして欲しい。。。
そして、最も重要な音質について。エージング未完了のため、100%全力の音色ではないにしても、ZX300からの着実な進化を感じられた。このサイズのボティで、4.4mm5極という安定した端子による、高音質バランス再生ができることは、大きなメリットだ。
●全3回の実機レビューの総まとめ
・バランス再生ができ、音色は申し分なし
・Androidによる、ウォークマンの域を超えた、幅広い(動画再生、音楽ストリーミングなど)楽しみ方ができる。
・ボディサイズは、前モデル(非Android機)と同等の軽量コンパクト
・Type-C採用で、専用ケーブル(WMケーブル)が不要になった。
・Androidによるものか、W.Musicアプリ以外でのオリジナル音源再生が難しい
・Netflixアプリがインストール不可だったり、スマホで普通に使っているアプリ全てが使えるというわけではなさそう。
Android搭載ということで、Androidスマホと同じ事がすべてできるのでは?と思いがちだが、そこまでの処理性能ではないということ。だいたいのAndroidアプリは使えそうな、圧倒的に音質のいいデバイスという理解がいいかと。
個人的には、、、やはり、動画&音楽ストリーミングを、超高音質バランスで聴けることだなぁ。もう、発売日が待ち遠しくてしかたがない。。。
ということで、全3回の長文実機レビュー、最後までお付き合いいただきありがとうございますm(_ _)m
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●バランス対応ストリーミングWALKMAN「NW-ZX507」実機レビュー全3回