<追記:WinPCのMiracastに対応>空間を楽しめるアイテム「ポータブル超短焦点プロジェクター LSPX-P1」は、噛めば噛むほど楽しい!
ポータブル超短焦点プロジェクター LSPX-P1 ソニーストア価格92,500円+税
※巻末に、2016年4月20日アップデートにより対応となった、Windows PCによるMiracastについて、追記。
「暗い」
最初に見た、LSPX-P1の印象。
最近は、家庭用プロジェクターの性能も飛躍的に向上し、一昔前の業務用プロジェクターですらかなわないほど。明るいし、メリハリくっきりだし。とにかく、高画質。それに対して、このLSPX-P1の画質ときたら・・・。やっぱり、真っ暗闇にしないとだめなんじゃないか?
ところが、展示機入荷後、数日ほど、さわりまくってみると、がらっと印象が変わってしまった。どうやら、そもそものプロジェクターの概念を超越したところに、このアイテムの価値があることに気づきはじめ・・・。
ということで、プロジェクターについて詳しい人ほど、これ、暗ぇじゃねぇか。だめだろ?って思いがちだけど、実はそうじゃないってことを冒頭にお伝えし、、、開梱作業から見ていってみよー。
●開梱
↑入荷時、、、まさに、この状態で、店内にやってきたのだ。なにが来たのかと。
ちなみに、、、
↑同じく、Life Space UXファミリーの、グラスサウンドスピーカー「LSPX-S1」も、これより少し背が高い、同じデザインの梱包なのだ。
↑上箱をすっと上へ持ち上げて取ったところ。いきなり、本体がお目見え。
↑まさに重箱。さらに上げ底になってて本体の下には、ACアダプターが。
↑その下には、、、ワイヤレスHDMIユニット。
↑さらに上げ底下にそのACアダプター。
↑付属品は、本体やAC以外は、AVマウスのみ。
ワイヤレスHDMIユニットに接続した、BDレコーダーなどの赤外線受光部に、AVマウスを貼り付けておけば、、、そのリモコンを本体へ向けて使用すると、本体→ワイヤレスHDMIユニット→AVマウス→BDレコーダーという流れで、リモコン信号が届いて、操作ができちゃう。という、ソニー得意の仕組み。
↑本体用ACアダプターは、、、意外にも、一部VAIOに使われるモノと同じ。容量は3.3A。これ以上のものならVAIOのでも使えるはず。
↑ワイヤレスHDMIユニット用のACアダプター。先が黄色いから、極性統一プラグだと思われる。
↑バッテリー駆動2時間可能で、このコンパクトさ。
(充電は4時間)
↑パンチングメタルと、革風柄の樹脂パネルに覆われた外観。黒い箇所が投射窓で、映像が出るところ。
↑普段使いで唯一操作するところ。横長シルバーの電源ボタン。操作は長押しで。というか、これしか操作ボタンはついてないのだ!なんていう割り切り。
↑端子類。オートフォーカス用の測距センサーなんかもここに仕込まれてる。
↑ワイヤレスHDMIユニット。本当に軽い。持ってみても、モックアップと思うほど。
↑HDMI INとOUTがあるのが便利。BD→TVという配線になっている場合でも、HDMIケーブルを1本追加して、BD→ワイヤレスHDMIユニット→TVと、間にはさむだけでOK。
●まずは、設定を。
↑電源ボタン長押しで、オンオフができる。電源入れると、白いランプが店頭。上品な白を採用してくれて正解!
↑早速、SONYロゴが出迎えてくれた♪
↑おおお、最初のオープニング画面だ。QRコードが表示されてて、読み取ると、専用&必須アプリの「ポータブル単焦点プロジェクターアプリケーション」サイトへ飛ばしてくれる。もちろん、手元のスマホにインストールしておこう!
ここからは、、、スマホ側の操作に。LSPX-P1は、スマホ必須。これがないと、音量操作すらできない。
専用アプリを起動すると、すぐに設定画面になって、、、言われるがままにすすめると、そのまま、設定完了となる。
これが、基本画面。
できることは、大きく分けて、ポスター、HDMI、写真をキャストの3つ。
また、スマホの画面をそのまま投影する、スクリーンミラーリングも対応している。(つまり、Youtubeや、その他動画なんかも、スマホの画面をそのまんま映せるから、投影もできるってわけ)
その他、電源ボタンは、プロジェクタースタンバイ。電源オフではない。消画される。
右下の設定ボタンで、、、
↑プロジェクターの操作パネルが表示される。
設置環境によって、画面上下反転使うのと、音量はよく使う。それ以外はあまりお世話にはならなくてよさげ。
右上の設定ボタンで、
↑設定画面が表示される。
最初は、まず、アップデートをタップして、ファームウェアのアップデートをやっとこう。
ネットワーク設定は、使用環境によって、「WiFi Direct」でお世話になるから、覚えておこう。
↑本体が終われば・・・
↑入力を基本画面から、HDMIに切り替えると、ワイヤレスHDMIユニットも自動的にアップデートがはじまる。
●使ってみる
●もっともよく使うであろう「ポスター」
マイスライドショーをのぞき、すべて用意されたコンテンツを再生するモード。
天気は、スマホの位置情報から現在地の天気をわりだし、その天候にあわせた写真を表示してくれる。
↑「Window」が結構おもしろい。白壁にでも映しておけば、どこかの窓越しの風景が投影されるため、そこに新たに窓ができたようにみえる。もちろんきれいな風景ばかりで、楽しい。ソニー自慢のSXRDデバイスにより、想像以上に色再現性がすばらしい。
「時計1」~「時計4」は、デジタル、アナログ時計を投影する。もちろん、リアルタイムの正確な時刻を表示してくれる。
唯一、自分の好きなものを投影できるのが「マイスライドショー」。スマホ内の写真を選択し、あわせて、BGMも選択。音楽付きスライドショーを楽しめるのだ。
このとき、BGMは、MP3かMP4じゃないと再生されないっぽい。FLACはだめだった。ちょっと残念。
対応静止画フォーマットは、JPEG、GIF、PNG、BPM
で、、、全体を通して、「ポスター」は、スマホでコンテンツを指定した後は、スマホ依存しない模様。電源切っても投影しつづけるのだ。
最初にコンテンツを選択したときに、少し待ち時間が必要だが、その際に、プロジェクター内蔵メモリーへデータ転送している様子。マイスライドショーでは、選択した写真、音楽が、明らかに1つずつ転送されているのがわかる。
●HDMI
ワイヤレスHDMIユニットに接続した、機器の映像を映す。。。
↑VAIOから、図面を表示してるところ。
この時は、白テーブルだから、そのまま直接到底しているが。
A3用紙をスクリーン代わりにすることが多いと思われる、机上投影では、そのA3用紙に直接メモ書きできるし、、、図面修正もできるし。当然、PCで手を加えれば、即映像に反映されるし。結構おもしろいかも。
アメリカドラマを一本視聴してみたが。
まず、内蔵スピーカーのクオリティに驚かされる。この手の小型プロジェクターに内蔵されたスピーカーに、だれが期待するだろう。いい意味で完全に裏切られた気分♪確実に映画用プロジェクター、映画用スピーカーとして駆動できる!
●写真をキャスト
マイスライドショーとの大きな違いは、スマホ内の写真を1枚だけ選択して即投影するっていうところ。複数選択はできないかわりに、設定もなにもいらなく、写真を選べば即時に投影される。また、動画(MPEG2、H.264、MPEG4、H.263)も対応可能。やはり、このときも、映像としてではなく、データとしてプロジェクターへ転送するため、スマホ依存しない。対応フォーマットが限られてるのは、プロジェクター側依存のため。
●スクリーンミラーリング
↑スマホの画面をそのまんまプロジェクターへ投影中(スクリーンミラーリング)
この機能のおかげで、スマホ画面に映っているものは、すべてプロジェクター投影が可能になるのだ。
ただし、スマホが、スクリーンミラーリングに対応していないとだめという、条件が付く。
今回は、店頭展示しているXperia J1 Compactや、店長野田のXperia Z5 Premium使用したが。Xperiaなら、通知バーをひっぱって、スクリーンミラーリングアイコンをタップするだけで、表示されるはず。
(もしくは、設定→Xperia接続設定or機器接続→スクリーンミラーリングで、OK)
動画フォーマット、静止画フォーマット、音声フォーマット、、、すべてスマホ依存。スマホで画面表示できたり、音声再生できるものは、すべてプロジェクターで投影&音声再生が可能。
また、このとき、屋内で無線ルーター経由で使用していても、屋外の無線ルーター無し環境で使用していても、直接WiFiでスマホとプロジェクターが接続される(設定はいらない)スマホの操作だけで、OKなのだ。
アウトドア好きな人は、白いシーツでも用意していけば、屋外で映画見たりできる。寝室で、スマホと、プロジェクターで映画が見れちゃう。しかも、どちらもバッテリー駆動可能だから、楽ちん。
この項目最後として、、、スクリーンミラーリング最大の弱点。
画面消画時、、、当然、スクリーンミラーリングはスマホの画面そのままが再生されるから、、、やっぱり、画面真っ黒に。。。最中は、スマホ画面はつけっぱなしで!
●WiFi Directについて
↑設定画面内。
最初、かなり戸惑いまくりで、このWiFi Directの立ち位置が理解できず。。。
ってことで、ご参考になればと思い整理してみる。
まず、WiFi Directは、いつ使うのか?
・無線LANルーター(アクセスポイント)がない
・専用アプリから写真などを投影する
この条件が両方そろってるときのみ使用する。ということ。
じゃ、この条件にあわないケースはどういうケースかというと。
まずは、屋内など無線ルーター(アクセスポイント)がある場合。もちろん、モバイルルーターでもOK。
この場合は、WiFi Directを使う必要は一切なし。スマホも、プロジェクターも同じ無線ルーターに接続しているため、写真などのデータ転送も、スクリーンミラーリングもそのまま使用できる。
それともう一つのケース。屋外で、スクリーンミラーリングを使う場合。
これが、ややこしかった。スクリーンミラーリングは、無線ルーターを介さずに、機器同士をWiFi Directを使って接続し、画面を送る機能。今回の場合は、WiFi Directっていう設定があるから、頭が混乱してしまった。
↑設定画面見ると、WiFi Direct使用時は、スクリーンミラーリングなどは使えなくなります。と明記されている。えぇえええ。ってことは屋外でも無線ルータ必須ってことなのか?と。
答えは、NO。屋外で使用する場合でも、スクリーンミラーリングする場合、プロジェクター側の設定、つまり、専用アプリを操作する必要はなし。整理すると。
屋外(もしくは、無線ルーターない環境)で使用する場合。
・専用アプリからの映像&音声再生時は、WiFi Direct をオン。
・スクリーンミラーリングするときは、WiFi Directをオフ。
ということ。まる1日頭悩ませてしまった。余計なこと考えなくてよかったというオチ^^;
●まとめ
本来、プロジェクターは、シアター用途 or ビジネス会議用途が完全に主流。そのため、手軽さよりは、明るさ重視、画質重視だった。
ポータブル超短焦点プロジェクター「LSPX-P1」は、その概念を完全取っ払い、やや語弊があるが、画質、明るさは置いておいて、コンパクトさ、バッテリー搭載、専用スタンドによる使用シーン拡大といった、本来のプロジェクターのスペックではないところに注力した、面白いアイデア製品だと感じる。
超短焦点としているのも、非常に面白く、それにより、卓上に投影するという、ありそうでなかった、新たな視聴スタイルも可能になってる。
コピー用紙がスクリーンになる!ぶっ飛んだスタイルで楽しめてしまう。
また、ハードだけでなく、内蔵コンテンツも、かなり練り込んでいる印象。
Windowなんかがまさのそれ。↑このシーンなんか、だれが見ても、普通にリアルな窓越しに風景が見えてるとしか・・・。
↑さらに、、、時計機能。これは専用アプリが内蔵されてると思われ、スマホからは、時計表示するという切り替えだけで、あとはスマホ依存せず、単独で、時計表示してくれるという。しかも、アナログ時計モードでは、リアルタイムに動く、秒針表示なども可能。ナイスアイデアだねぇ。
↑コンパクトで、バッテリー駆動も可能という手軽さ、そして、洗練された外観が、食卓の隅っこにちょこんと置いても絵になり、気軽に映像を投影する気分にさせてくれる。
↑がっつりと、映画などを楽しむこともできつつ、、、
↑BGVとしても楽しめる。見なくてもいいのさ。BGMと一緒。頭のすみっこで意識してるだけでOK。
従来、プロジェクターの映像を投影してるのに、見ない。っていう選択肢はなかったよ^^;
以上、、、最初に、製品担当者さんに、「これ、暗すぎるでしょ?」と、毒を吐いた、店長野田が、いろいろ悪戦苦闘しながら、あーでもないこーでもないと、いろいろ遊びまくった結果の感想。1stインプレッションから、これほど、印象が変わってしまう製品もめずらしいのだ。
この製品、、、従来のソニーファンだけじゃなく、是非是非、ハイセンスなデザイナーさんなどなどの、突拍子もないアイデアで遊んでもらって、その方法をご教授願いたい感じ。。。
●(2016年4月20日追記)アップデートにより、Windows PCのMiracastに対応
2016年4月20日、Miracast対応のWindows PCと、ダイレクトで接続できるようになる機能と、スタンバイ中でも、時間指定でオンオフができる機能、2つのアップデートが配信開始となった。
●アップデート
まずは、スマホアプリが、最新バージョンへ更新する。
続いて、、、本体を電源オン、スマホアプリを起動し、アプリの設定を開く。
↑アップデートをタップして、次の画面でもアップデートをタップ。
↑1.1→1.5へと一気にナンバーが上がるんだね。アップデート実行をタップ。
この後、ファイルのダウンロードがはじまり、その後、、、
↑本体へのアップデートプログラムの転送がはじまるんだが・・・これがまた、ビミョーに長くて。WiFiの状況にもよるんだろうけど、実際、時間計ってみたら、
約7分間、スマホの画面が一切変わらず、フリーズしたのか、どうなったのか、さっぱりわからなくて、めいっぱい不安だった。約7分、、、ご参考までに。
●Miracast試す
↑本体は、ポスターモードにしておいて、、、後はPC操作。
↑Windows10を例に。Winキー+Aで、アクションセンターを開き、接続をクリック。
↑Miracast(ワイヤレスディスプレイ)対応の機器類が複数あれば、それらがまとめて、びやーーーっと表示されるから、その中から、本機を選択。以上。
↑ このときは、PC画面とのクローンで表示してるから、低い方の解像度である、LSPX-P1の1366 x 768に固定されてしまっているが、クローン(複製)以外にも、拡張も可能なので、いわゆる、デュアルディスプレイとして使用できる。が、、、表示に遅延はあるので、ご注意を。
Miracast使用時は、ルーターはなくてもOKなので、屋外での使用も無問題。これからのGWにアウトドアなんかでも活躍しそう。。。
●自動電源オンオフ
↑設定の中の、自動ON/スタンバイに、時間を指定してONと、スタンバイという項目が追加された。
機能は名称のとおり。BGV的な使用方法がメインとなるはずの本機には、どうして最初からこの機能がなかったのか?っていうくらい、普通に使える機能だよね。
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当店、絶賛常設展示中!!!